
続・暴力団(新潮新書)
溝口敦
新潮社 / 2012-10-17
この本について
仕事でも生活でも、「制度って本当に機能してるのか」とモヤッとする瞬間ってありますよね。表では秩序を語るのに、裏では別のロジックで動いていそうなあの感じ。自分もニュースを追っていて、その違和感の正体がつかめずにいたのですが、『続・暴力団』を読んで少し輪郭が見えてきました。 この本は、暴対法と暴排条例が同時に存在するという“矛盾した仕組み”を、具体的な地域・事件・当事者の声を通して描いていきます。警察内部の温度差、司法と行政の噛み合わなさ、さらには市民や企業が「自己責任」で矢面に立たされる現状まで出てくる。読むほどに、制度がきれいごとだけでは動いていないことが、生々しいレベルで理解できました。福岡や北九州のケースが多いのもあって、「日本の未来図」という言葉が妙に重く響きます。 個人的に効いたのは、現場の人たちの視点がそのまま載っているところでした。暴力団を擁護するわけではまったくないのに、単純な善悪で割り切れない構造があるとわかると、ニュースの見え方が一段変わります。制度や安全保障に対して、「自分は何を前提にして判断してるんだろう」と立ち止まるきっかけにもなりました。 表の議論だけでは腑に落ちない感覚を持っている人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの35%が集中しています。
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