
なぜ「つい」やってしまうのか 衝動と自制の科学
デイビッド・ルイス and 得重 達朗
CEメディアハウス / 2015-02-26
この本について
「なんで急にイラッとしたんだろう」とか、「さっきまで普通だったのに、気づいたら勢いで余計な一言を言っていた」みたいな場面って、誰にでもあると思います。自分の感情が本当にその場で湧いたものなのか、ただ身体が興奮していただけなのか、境目がよく分からなくてモヤモヤするんですよね。 この本を読んで印象的だったのは、あの抜粋にもあるように、私たちは“理由が見つからない興奮”を、あまりにも簡単に別の感情だと勘違いしてしまうという点です。たとえば仕事で少し心拍数が上がっていただけなのに、帰り道で些細な相手の一言に怒りが湧いた気がする、とか。実はあれ、感情の問題というより身体の状態に引っ張られていただけ、というケースが意外と多いらしいんです。こういう視点を持てるだけで、「自分は感情の波に弱い人間だ」という思い込みが少し軽くなります。 さらに、衝動の正体を“心の弱さ”ではなく“脳と身体の仕組み”で説明してくれるので、自分を責める方向に寄らずに対処の工夫を考えられるようになります。イライラの出どころを一度立ち止まって探す癖がついたり、仕事終わりに判断しない方がいい理由が腑に落ちたり、生活の細部で変化が出やすい本です。 「つい感情に流されてしまう理由を、もう少し現実的に知りたい人」に刺さると思います。
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