
ラリルレ論 (文春e-book)
野田洋次郎
文藝春秋 / 2015-05-15
この本について
やりたいことはあるのに、言語化が追いつかなくてモヤモヤしたり、周りに合わせて自分の本音を誤魔化してしまったり。そういう時って、誰かの「正しい答え」よりも、同じように迷いながら考えている人の視点に触れたほうがスッと入ってくることがあります。野田洋次郎の『ラリルレ論』は、まさにそのタイプの本でした。 たとえば、声を使いたくない日があってホワイトボードを下げて過ごす話。これを読んだとき、無理して元気に振る舞わなくてもいいんだな、と肩の力が抜けました。「こうあるべき」に合わせるんじゃなくて、その日の自分をどう扱うか、という視点をもらえるんです。また、絶対ぶつからない高性能な車でも「誰も買わない」というくだりでは、いまの社会で人が求めているものが単純な機能やお得さではないと気づかされます。自分の行動が他者や社会にどうつながるのかを、さりげなく問い直される感じです。 そして「自分なりの終わり方をしたい」という静かな願いに触れると、生き方を大上段から語るんじゃなくて、一人の人間としてどう終わりたいかまで考えている人のリアルさが伝わってきます。迷いを抱えたまま、それでも自分なりに進もうとしている姿勢が、そのまま読んでいる側の救いになる本です。 自分の内側と丁寧に向き合いたいけど、説教くさい本はしんどい…という人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
読書の順序
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