
投資される経営 売買(うりかい)される経営 (日本経済新聞出版)
中神康議
日経BP / 2016-06-24
この本について
仕事で数字を追いながら、「これって本当に意味のある目標なんだろうか」とモヤモヤする時があります。四半期で区切って予算を当てにいくことに疲れている一方で、じゃあ長期で何を見ればいいのかと言われると、途端に視界がぼやける。そんな悩みを抱えたまま、なんとなく経営会議や資料づくりをこなしてしまう人は多いと思います。僕もそうでした。 この本が効くのは、まさにその「長期で何を見るか」をひとつずつ具体的に言語化してくれるところです。たとえば、PLよりBSから「あるべき姿」を描くという発想。利益は解釈が入るけれど、キャッシュは事実だという視点に立つと、短期で数字を当てにいく仕事のストレスが少し減る感覚があります。また、ROICや最適資本構成のような仕組みを“儀式”としてではなく、事業ごとの現実に落とすプロセスが丁寧に描かれていて、財務指標をどう扱えば意思決定が楽になるかが腑に落ちます。さらに、エンゲージメント投資家の思考をのぞくことで、「会社を良くすれば株価もついてくる」というシンプルな因果に改めて意識が戻され、経営目標の優先順位が整っていく感覚があります。 経営企画や新規事業、投資家との対話に携わっている人なら、間違いなく刺さる内容です。数字の見方というより、「会社をどういうカメラで見るか」を落ち着いて整えたい時に手元にあると、視界が一段クリアになります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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