
恐怖の構造 (幻冬舎新書)
平山夢明
幻冬舎 / 2018-08-03
この本について
最近、「なんでこんなに漠然と不安なんだろう」と思うことが増えていませんか。外側から殴りかかってくるような危機じゃなくて、もっと正体が曖昧で、自分の内側からじわっと湧いてくる種類の不安。逃げ場がないぶん、余計にしんどいやつです。僕も同じで、その理由を言語化できずにずっとモヤモヤしていました。 『恐怖の構造』は、その“正体不明の圧”をどう扱えばいいのかを落ち着いたトーンで説明してくれる本でした。例えば、若い世代ほど「未知」と「無知」に敏感で、世界のすべてが自分に関係しているように感じてしまうからこそ、抽象的な不安が恐怖に変わるという指摘。これは、SNSで一日中ざわざわしてしまう理由をスッと腑に落としてくれます。また、著者が語る「内圧に怯える」という表現も刺さりました。外の脅威より、自分の中の“答えのなさ”がしんどいという感覚は、多くの人に思い当たるはずです。 さらに印象的なのは、人間が「自分に似ているけれど自分ではないもの」を怖がる理由や、物語が“不安で始まり、克服で終わる”という構造の話。これを知ってから、日常で感じる不安も「物語の途中」と捉えられるようになり、少し呼吸がしやすくなりました。 自分の不安の輪郭を言葉にできずにいる人に、とくに刺さる本だと思います。
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