
千歳くんはラムネ瓶のなか 4 (ガガガ文庫)
裕夢 and raemz
小学館 / 2020-09-23
この本について
季節の変わり目って、いつの間にか過ぎていくのに、自分だけ取り残されているような気分になることがありますよね。周りは前に進んでいるように見えるのに、自分は相変わらず不器用なまま。誰かの才能がやけにまぶしく映って、勝手に落ち込んでしまうこともあると思います。わかっていても、比べずにはいられないんですよね。 『千歳くんはラムネ瓶のなか 4』を読んでいると、その「比べてしまう弱さ」ごと抱えたまま進もうとする人たちの姿が、妙に胸に残ります。たとえば、他人の才能を理由に自分を諦めようとしたくなる瞬間に、「自分が頑張らない理由を他人に求めるな」と静かに向き合わされる感じ。あるいは、努力が報われるかなんて本当は誰にも証明できないのに、それでも自分の限界を知るために一歩踏み出すしかない、と背中を押されるような場面もあります。夏がちゃんと始まってちゃんと終わるように、自分の時間もどこかで区切りを迎えて変わっていくはずだ、という視点の転換も心に残りました。 特別に強いわけでも器用でもない登場人物たちが、それでも自分の居場所を選び取ろうとする姿は、「不格好でも前に進みたいと思っている人」にはかなり刺さると思います。過去の後悔も、いまの迷いも、その先の未来につながっていくんだと感じられる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
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