
楽器の科学 美しい音色を生み出す「構造」と「しくみ」 (ブルーバックス)
フランソワ・デュボワ and 木村彩
講談社 / 2022-04-14
この本について
楽器を弾いていても聴いていても、「同じ音なのに、なんでこんなに響き方が違うんだろう」とモヤッとすることがありませんか。感覚的には分かるのに、理由を言語化しようとすると急に曖昧になるあの感じです。自分でも説明できないまま放置していると、練習の方向性もふわっとしたままになるのが地味にストレスなんですよね。 この本は、その“わからないまま置いてきぼりになっていた部分”に静かに光を当ててくれました。音色はふれられないし見えないのに、楽器の構造や物理的な仕組みときちんと結びついている。その関係性が腑に落ちると、「この音の違いって偶然じゃなかったのか」と視点が変わっていきます。楽器を変えたときの微妙な違いをどう感じればいいのか、演奏するときにどんな振る舞いが音に跳ね返るのか、具体的にイメージできるようになるのがありがたかったです。 作曲を数学として説明した著者らしく、音色も科学として扱えるというスタンスが一貫していて、感覚だけに頼っていた部分の土台が補強される感じがあります。知識を増やすというより、「なんとなく」を回収していく読書というイメージに近いかもしれません。楽器の音の違いに毎回うまく言葉がつけられない人に刺さる気がします。 音楽を“雰囲気”で理解してきたけれど、そろそろ仕組みにも触れてみたい人にはちょうどいい一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの75%が集中しています。
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