
食いしん坊のお悩み相談
稲田 俊輔
この本について
食べることが好きなのに、日々のごはんでちょっとしたモヤモヤが積もっていくことってありますよね。家族の好みとの折り合いとか、「昔好きだった味がなんか違う」としょんぼりしたり、外食で“最適解の味”に飽きてしまったり。食べるのは好きなのに、何をどう楽しめばいいのか迷子になる瞬間があると思います。 この本は、そんな迷いに対して「こうしなきゃいけない」ではなく、「こういう視点で見るとちょっと気が楽になるよ」と寄り添ってくれる感じが強いです。すき焼きの流儀ひとつ取っても、自分の納得いく形をもつことの面白さに気付かせてくれるし、家族と食べる時の“メインは相手、サブは自分”というスタイルの工夫は、今日からでも真似できる実用性がある。さらに、おいしさを「純粋美味」と「マズ味」の組み合わせで捉える視点が入ると、自分がなぜある味に惹かれ、なぜ別の味を遠ざけるのかがゆっくり腑に落ちてきます。 読み進めるうちに、食べ物へのこだわりや欲望って、ちゃんと考えるとこんなに面白かったのかと気付かされるし、「今の自分が好きだと思える味を大事にしていいんだ」と肩の力が抜けていきます。ときどき暴走する食欲さえ、節制の一部として肯定してくれる感じがありがたいです。 食べることに迷いがある人、あるいは迷いを抱えたまま楽しみたい人にすごく合う本だと思います。
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