
森と算盤~地球と資本主義の未来地図
渋沢寿一
大和書房 / 2024-05-25
この本について
環境問題とかサステナブルな働き方って、意識はあるのに自分の生活とどうつながるのかがよく分からないまま時間だけ過ぎていく……そんな感覚、けっこうあると思います。僕も同じで、どこから手をつければいいのか分からず「正しさ」を求めては空回りしていました。 この本は、そのモヤモヤを「もっと足元の話にしてくれる」感じがあります。江戸が都市の排せつ物まで資源に変えて循環を回していたこと、祭りや寄り合いのような“なあなあの場”が実はコミュニティの知性になっていたこと、トヨタの事例のように企業と地域の関係をゆるく見直すことで働き方が変わりうること。どれも立派な理論じゃなく、現実の中で人と土地がどう関わってきたかの視点なんですよね。読んでいると「自分は何をするかより、どんな関わり方を選ぶのかの方が大事なんじゃないか」と静かに考えさせられます。 特に、決め事が雑談の延長で自然に収まっていく描写は、効率ばかり追って疲れがちな人ほど刺さると思います。合理化よりも、互いの暮らしを知る時間の方がよっぽど意思決定を支える、という視点は僕にも救いでした。 環境とか地域とか、すぐに答えが出ないテーマに向き合いたい人。そんな人が読むと、自分の立ち位置を少しだけ落ち着いて見直せる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの57%が集中しています。
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