
平等についての小さな歴史
トマ・ピケティ and 広野和美
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この本について
経済の話になると、どうしても「結局GDPが伸びているならいいのでは?」みたいなざっくりした評価に落ち着いてしまうことが多い気がします。私自身、ニュースを見るたびに何を基準に良し悪しを判断すればいいのか迷うタイプで、環境や不平等の問題とどうつながっているのかがずっと腑に落ちませんでした。 この本が面白いのは、そういうモヤモヤを「指標の選び方からそもそもずれているのでは」という視点でひっくり返してくれるところです。GDPではプラスでも国民所得ではマイナスになるケースがある、という話はかなりショックで、経済の見方が一段階深くなる感じがありました。また、平等が一夜にして実現したわけではなく、闘争と制度設計の積み重ねで進んできた歴史を具体的に示してくれるので、「今の不平等も変えられるものなんだ」と現実的な手触りで理解できます。ベーシックインカムや雇用保証制度の話も、夢物語ではなく、政治的な選択の積み重ねとして描かれているのが良かったです。 「自分の生活実感と、社会全体の構造がどうつながっているのか知りたい人」には特に刺さると思います。平等という大きなテーマを扱いながら、何をどう変えていけるのかを歴史から学ぶ一冊でした。
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