
いのちの未来 2075 人間はロボットになり、ロボットは人間になる (日本経済新聞出版)
石黒浩 and 大阪・関西万博 シグネチャーパビリオン「いのちの未来」クリエイティブチーム
日経BP / 2025-05-20
この本について
最近、技術のアップデートについていくので精一杯で、「そもそも自分はどんな未来を望んでいるんだっけ」と立ち止まる余裕がなくなることがあります。仕事では効率化を求められ、生活では便利さに流され、気づけば“選んでいるつもりで選ばされている”感じがする、あのモヤモヤです。 この本は、そうした日常の忙しさの中で置き去りになりがちな視点を、一度ゆっくり拾い上げてくれます。例えば、アバターが人の分身として対話し、教員が「自分の知識を託した別の自分」を学生に届ける世界の話は、単なる未来予想ではなく、「働き方や役割はもっと柔軟でいい」という示唆として受け取れます。また、人間が身体の制約から解放されるという話も、SFのようでいて、今の生活の延長線にある“選択肢の増え方”を考えるきっかけになる。さらに、障子の話のように、日本文化の中にある曖昧さや想像の余白が、未来技術とどうつながるのかという視点は、日常を少し違う角度から見せてくれます。 未来像を押しつける本ではなく、「忙しい今こそ、一度深呼吸して先を考える時間を持ってもいい」とそっと背中を押してくれる内容でした。技術の波に置いていかれそうで不安だけど、本当は自分なりに考えたい人に刺さると思います。
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