
The Devotion Of Suspect X: A DETECTIVE GALILEO NOVEL (Detective Galileo Series) (English Edition)
Keigo Higashino
Minotaur Books / 2011-02-01
この本について
仕事でも人間関係でも、「正解のない問題を前にすると途端に手が止まる」という感覚ってありますよね。考えても考えても霧が晴れないあの感じ。抜粋を見ていると、読者の方は“解けない問題”そのものより、そこに向き合う人の姿勢や、問題をつくる側と解く側の温度差に引っかかっているように思いました。 『容疑者Xの献身』は、ただのミステリーというより、「人はなぜこんなにも複雑な選択をしてしまうのか」を静かに見せてくれる物語です。たとえば、数学を前にした生徒と教師の会話には、自分の能力への諦めと、それでも誰かに理解されたい気持ちが混ざっていますし、“解けない問題を作る方が難しいのか、解く方が難しいのか”という問いは、仕事で立ち止まったときの感覚にそのまま重なります。難しさを力業で突破するのではなく、問題との距離感をどう取るかを考えさせられるところが、この本の効きどころだと思います。 特に、論理で世界を整理しようとする人が、感情に触れた瞬間に揺れる場面は、自分の中の弱さや矛盾をそのまま見せつけられるようで、読んだあとに少し静かになります。こういう揺れを丁寧に描く物語は、忙しい毎日の中で判断に迷ったときの“心の間”をつくってくれます。 理屈と感情のどちらにも偏りがちな人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの73%が集中しています。
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