
デセプション・ポイント(下) (角川文庫)
ダン・ブラウン、越前 敏弥
KADOKAWA / 2006-10
この本について
なんとなくですが、仕事でも日常でも「誰を信じていいのか分からない」と感じる瞬間ってありますよね。会議で情報が錯綜したり、人によって言うことが違ったりして、気づけば自分の判断軸がぐらついてくる。そこまで劇的じゃなくても、複数の選択肢を前に立ち止まるあの感じ、僕もよくあります。 今回の抜粋は断片的ですが、「三人」というところに反応した人は、きっと登場人物たちの間で揺れ動く信頼関係や、ほんの少しの会話のズレが物語全体に影響していくあのピリついた空気に引っかかったんじゃないかなと思います。『デセプション・ポイント(下)』は、まさにその“情報の濁り”と“立場ごとの思惑”が一気に噴き出す後半戦で、最後の判断を迫られるときの身体感覚が妙にリアルなんです。 この本が効いてくるのは、まず、自分が何を基準にものごとを信じているのかが浮き彫りになること。それから、複数の立場を同時に想像しながら状況を見ると、思わぬ突破口が見えたりすること。さらに、混乱の中でも「情報を整理するという行為そのもの」が心の落ち着きを取り戻すことにつながるんだと気づかされます。 登場人物が三者三様に動く場面が好きな人、あるいは複雑な状況で自分の足場を探しているような人には、とても刺さると思います。自分の判断が少しでも澄んでくる感じがあれば、それだけでこの本を読む理由になるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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