
仕事師たちの平成裏起業 (小学館文庫)
溝口敦
この本について
最近、「まっとうなやり方だけではどうにも稼げない時があるよな…」みたいなモヤモヤを抱えている人と話すことが増えました。努力とか誠実さだけでは説明できない動きが世の中にあって、でも裏側を知ろうとすると急にグレーな話になる。その距離感がずっと気になっていたりします。 この本を読んで面白かったのは、いわゆる“裏”といっても特別な才能の話ではなく、目端の利かせ方とか、商品やサービスをどうやって市場に届けるかとか、ごく現実的な発想がベースになっているところでした。中古家電の輸出のような泥臭い物流の話もあれば、NPOをどう大義名分にするかといった、実務と建前の擦り合わせも出てきます。綺麗ごとでは説明しきれない「現場の論理」がそのまま描かれていて、自分が見えていなかった商売の盲点に気づかされました。 特に、どこで利益が生まれているのか、誰がどのリスクを負っているのか、そんな当たり前の問いをもう一段深く見れるようになるのが、この本の効きどころだと思います。ビジネスモデルって、立派な計画じゃなくて、現場で編み出される“交通整理”の積み重ねなんだなと感じました。 表のビジネスだけ見ていると何か物足りない、でも犯罪ものや武勇伝ではなく現実の経済の裏側を知りたい、そんな人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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