
新装版 ハゲタカ(上) (講談社文庫)
真山仁
講談社 / 2013-09-13
この本について
仕事で人が絡む場面って、正解が見えないまま動かないといけない瞬間が多いですよね。誰を信じていいのか、どこまで踏み込むべきか、あるいは自分が動いたことで全部ひっくり返るんじゃないか、とか。僕も何度も同じように迷ってきましたが、『ハゲタカ(上)』を読むと、その迷いそのものが「現場では普通なんだな」と少しだけ落ち着きます。 この本に出てくる言葉は、派手な成功哲学ではなく、人と組織の“めんどくささ”を真正面から描いてくれます。味方には主役でいてもらう、敵には手強い相手だと思わせる、でも牙は見せない。こういう、人間の感情を前提にした動き方は、特に職場での調整ごとにそのまま持ち込める視点でした。また、企業再生の現場で「財務と人的リストラだけでは再生しない」と語られる場面は、数字だけでは動かない組織の空気をどう扱うかを考えるきっかけになります。そして何より、「ルールを決める側が主導権を握る」という話は、自分が劣勢だと思っている時ほど効きました。状況に飲まれるのではなく、動き方そのものを工夫する余地があるんだな、と。 ビジネス書ではなく小説なのに、読むと現場感がそのまま血肉になるタイプの本です。特に、職場の人間関係や組織の意思決定に疲れ気味の人には、刺さるところが多いと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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