
フリクリ 2 (角川スニーカー文庫)
榎戸 洋司、GAINAX
角川書店 / 2000-10-01
この本について
大人と子供のあいだでずっと立ち止まってしまう感じ、ありますよね。年齢は進むのに、中身が追いついていない気がする。振るべき場面で動けなかったり、逆に妙に理屈っぽく取り繕ったり。自分でも「何やってるんだろう」と思うのに、どう扱えばいいかよくわからないまま日々が過ぎていく。 『フリクリ2』は、そういう曖昧な時期の“動けなさ”や“照れ”や“言い訳”を、そのままの荒さで見せてきます。ナオ太がバットを振れない理由や、好きな子の名前を言えなかった幼さ、父親が生きていたことにただ嬉しくなってしまう瞬間。どれも立派な成長物語じゃなくて、判断がズレたり、偶然に流されたり、後から自分でも説明できなくなるような感情ばかりです。でも、そのぶれ幅の中に、少しだけ前に進めるきっかけみたいなものがある。 読みながら、「特別じゃない自分のままでも進める場面があるのかもしれない」と思えてきます。大きな決断ではなく、隣にいた子とミルキーを食べて笑ったような、小さな選択の積み重ねが自分を変えていたりする。そんな実感にじわっと触れられる本でした。 子供っぽさが抜けないまま大人をやっている気がする人に、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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