
新版 徒然草 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)
兼好法師 and 小川 剛生
KADOKAWA / 2015-03-25
この本について
日々のタスクに追われていると、「自分は何を大事にしたいんだっけ」と急にわからなくなることがあります。気づけば余計な気遣いや情報に振り回されて、肝心なところがぼやけていく。そんな時に『徒然草』を読み返すと、思い込みや惰性で固まっていた視点がふっと揺さぶられるんですよね。 例えば「よろづのことは頼むべからず」や「第一のことを案じ定めて、一事を励むべし」という言葉は、やることを増やすより“減らすほうが難しい”現代の感覚に surprisingly そのまま刺さります。また「命は人を待つものかは」とか「つれづれわぶる人は…ただひとりあるのみこそよけれ」のように、無常とか孤独に向き合う場面では、強がらなくていいよと言われているような静かな安心感もあります。兼好は説教しないので、読んでいるうちに自分の癖や執着がそのまま見えてくる感じがあるんですよね。 全体として、この本は“答えをくれる”というより、いまの生活にそのまま持ち込める視点をぽんと渡してくれる存在です。雑談が無益に流れがちな場所で距離を取るヒントもあれば、勝とうと力むより「負けまい」と整えるほうが実は強い、みたいな具体的な行動の置き換え方もある。日常の微妙なつまずきをそのまま扱ってくれるのがありがたいところです。 自分のペースを取り戻したい人、いまの状況をいったん俯瞰したい人には、とくにしみると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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