
役割――なぜ、人は働くのか
佐藤 芳直
フォレスト出版 / 2023-12-08
この本について
仕事をしていて、「自分のやっていることって、本当に誰かの役に立ってるんだろうか」とふと止まってしまう時があります。成果とか効率とかは意識できても、目に見えない“手応え”のようなものが薄いと、どうしても気持ちが宙に浮くんですよね。僕も同じように迷う日が何度もあって、そのたびに軸がぶれる感覚がありました。 この本が少し効いてくれたのは、立派な理論よりも「小さな行動が誰かの一日を変える」という視点を静かに思い出させてくれるからです。例えば、後始末をきちんとするだけで、その場に次に来る誰かが気持ちよく使える。表情や動作ひとつでも、人を安心させたり和ませたりできる。そんな“ささやかな極上さ”が積み重なっていくと、自分の役割って意外とそこにあったりするんだなと感じました。そして「ありがとうを集める」という考え方も、頑張って他人の期待に応えるという話ではなく、日常のなかで自然に渡し合っているものに目を向けてみよう、くらいの優しい温度です。 大きな使命なんて見つからなくていいけれど、今日の自分の行動が誰かの快さにつながるなら、それで十分なのかもしれません。そんなふうに思える人には、この本は静かに刺さると思います。
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