
破綻からの奇蹟: 〜いま夕張市民から学ぶこと〜 これからの日本の医療・介護の話をしようシリーズ
森田 洋之、おがたちえ
この本について
仕事でも生活でも、仕組みだけ整えてもうまく回らない場面ってありますよね。制度を変えれば何かが一気に良くなるはずだと思って動いてみても、現場の空気はそのまま…というモヤモヤ、僕自身かなり抱えてきました。 この本が面白いのは、「夕張の劇的な変化」に見える出来事が、実は市民の意識が少しずつ変わっていった結果として描かれているところです。病院が171床から19床になって、CTもMRIもなくなって、ドクターヘリが飛ぶような土地で救急が減るなんて、普通はどう考えても不安しかないはずなんですが、それでも大混乱にならなかった。その背景にある“徐々に”育った感覚や、現場の人たちの葛藤が、データの裏にちゃんと息づいているとわかるんです。 読みながら、「仕組みより先に、意識が変わるには時間がかかるんだよな」と何度も思わされました。医療費が減っても、老衰の看取りが増えても、市民の暮らしが破綻しなかった理由は、何かを“我慢した”からではなく、みんなが日々の生活の中で選び方を変えていたからなんだろうなと。自分の仕事でも、いきなり改革を求めるより、まず現場の感覚を理解することの大事さを改めて考えさせられました。 変化を急かされてしんどい人や、「仕組みを変えれば全部解決するはず」と言い切れない違和感を抱えている人に特に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの60%が集中しています。
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