
無知の壁: 「自分」について脳と仏教から考える (サンガ新書)
養老孟司, アルボムッレ・スマナサーラ, and 釈 徹宗
サンガ / 2014-10-01
この本について
最近、「どうしてこんなに物事を“自分ごと”として重く受け取ってしまうんだろう」と感じることが多い人に、この本はかなり効きます。僕自身も、相手の一言や過去の経験に必要以上に振り回されて、あとから「なんであそこまで気にしたんだろう」と不思議になるタイプです。でも、そこには脳のしくみや“自我の錯覚”という背景があるんだよな、と本書を読んで少し腑に落ちました。 印象的なのは、自分という感覚が“脳の地図の機能”と深く結びついているという話や、仏教の「玉ねぎの皮をむいても本体はない」という比喩のリアルさです。自分像って固いものに見えて、実はただの寄せ集めなんだ、と理解できると、他人の言動への反応も少しだけ変わるんですよね。また、「自分を横に置いてみる」という感覚が、人と関わる場面でどれだけ心を軽くするか、避難所の例えが妙に実感を伴って響きました。 この本は、人生を劇的に変えるというより、「自分に起きている苦しみのメカニズムをもう少し正確に見られるようになる」タイプの一冊です。科学と仏教のあいだを無理に混ぜず、それぞれの視点が“どこまで届くのか”を淡々と示してくれる距離感がちょうどいい。自分との付き合い方を一度落ち着いて考えたい人には、かなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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