
なぜ今、シュンペーターなのか
秋元征紘
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2015-10-13
この本について
仕事の優先順位をつけても、気づけば「緊急なこと」にばかり引っ張られて、肝心の“変えたいところ”に手が届かないまま終わる日ってありますよね。自分は経営者でも起業家でもないし、と言い訳したくなる一方で、このまま静態のまま過ごして大丈夫なんだろうか…と不安になる人も多いと思います。 この本が面白いのは、「企業家精神」を特別な人の専売特許として扱わないところです。シュンペーターやドラッカーが語っていた“イノベーションの正体”を読み解くと、技術の話よりも「新しい組み合わせをつくる勇気」「変化を自分から起こす姿勢」といった、ごく個人の行動レベルの話に落ちていきます。仕事の意味を考え直すことや、小さくても一歩踏み出すことが、静態から動態へ移るきっかけになる。その感覚が腑に落ちやすい一冊でした。 さらに、「永遠の好況は存在しない」という視点も刺さりました。不況さえも経済のリズムの一部として見ると、いまの停滞感も“次をつくる前ぶれ”として扱える。大きな組織にいながらも、自分の裁量で組み合わせを変え、新しい価値をつくる余地は思っているより残っているんだと感じさせてくれます。 自分の仕事を「ただ回す人」から一歩抜け出したい人に向いている本だと思います。
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