
ソードアート・オンライン12 アリシゼーション・ライジング (電撃文庫)
川原 礫、abec
KADOKAWA / 2013-04-10
この本について
仕事でも人間関係でも、言いたいことを飲み込んでしまう瞬間ってありますよね。場の空気を読もうとして黙り、あとで自分だけモヤモヤを抱えるやつです。強がってみても、内心はけっこう震えている。そんなときに、自分だけが弱いわけじゃないと思わせてくれたのが、この巻でした。 読者の方が保存していた「吞んで」「震え上がっ」「一語一語を噛み締めるように」という部分は、まさに“言葉を発するまでの葛藤”が描かれているシーン。強いキャラが迷わないわけじゃなくて、恐怖をごまかしながら、それでも前に進もうとする姿に重なるものがありました。勇ましさよりも、人間らしい揺れが丁寧に描かれていて、読みながら自分の中の弱さの扱い方をちょっと変えられた気がします。 この巻が効いたのは、無理に鼓舞してくる感じじゃなくて、怖さを抱えたまま動くための視点がいくつも散りばめられているところです。たとえば、言葉を出すときの“重さ”が肯定されているところや、怯えを消さずに踏み出す登場人物たちの姿勢が、そのまま自分の行動に置き換えやすいところ。読み終えたあと、「完璧じゃなくていいけど、今日はこの一歩だけ出してみるか」と思えるくらいの温度感でした。 自分の弱さをごまかさずに向き合いたい人に刺さる巻だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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