
魚が食べられなくなる日(小学館新書)
勝川俊雄
小学館 / 2016-08
この本について
魚の値段が上がったり、好きだった魚が店頭から消えていたりすると、「なんでこうなってるんだろう」とぼんやり思うことがあります。ニュースでは“日本人の魚離れ”なんて言われるけれど、本当にそうなのか、自分でもよくわからないままモヤモヤが残る。そんな気分のときに、この本を読むと視界が一気にひらけました。 読み進めるほど、「問題は漁業者だけでも、消費者だけでもなく、仕組みそのものにあるんだな」と腹に落ちます。たとえば、魚が減ったとき海外では漁獲を抑えるのが当たり前なのに、日本ではそこにブレーキをかけられずに資源を細らせてしまった過去がある。あるいは、沿岸と沖合を同じルールで語れないのに、現場の制約を無視した制度が結果的に若者の参入を阻んでいる。こういう「なんとなく感じていた違和感」が、具体的な事例で裏付けられていく感覚があります。 著者が強調するのは、誰かを悪者にすることではなく、今の仕組みを素直に見直して、議論できる状態に戻すこと。その姿勢がすごく現実的で、読んでいて変な決めつけに振り回されないのがありがたいです。漁業の話に見えて、じつは「変わる勇気をどう持つか」という、自分の仕事や暮らしにそのまま引き寄せられるテーマでもあります。 社会の仕組みの変化を、自分ごととして捉えたい人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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