
ドラッカーから学ぶ多角化戦略
藤屋伸二
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2015-08-17
この本について
新しい事業を考えるたびに、「結局どこに力を注ぐべきなのか」「今の事業を続けるべきなのか」と迷い続ける時期ってあります。僕も同じで、成熟しきった市場で無理に数字を伸ばそうとしては、消耗感だけが残ることが何度もありました。そんなときに、この本の“事業の定義を決めるところからすべてが始まる”という視点にかなり救われました。 特に効いたのは、成長市場へ小さく入っていくという考え方です。いまの延長線で2倍3倍を狙うより、少し条件の悪いように見えるニッチ市場のほうが、実は大手が入ってこなくて成果を出しやすい。しかも“自社の強みと共通点があるか”という基準が明確なので、闇雲な多角化とはまったく違う安心感があります。さらに、他社の成功をそのままではなく、連想ゲーム的につなげてひと工夫して使う「創造的模倣」の話も、ゼロから考え続けて迷走しがちな自分にはかなり現実的でした。 そして読んでいて一番刺さったのは、多角化そのものを特別視しない姿勢です。リスクが怖いというより、変わらないことこそが一番のリスクになる。じゃあどう動けばいいかというと、既存事業の収益性を一段深くニッチに絞ってから、新しい柱を徐々に育てていく。その順番が腑に落ちました。 今の事業を続けるか、新しい一手を打つかでずっとモヤモヤしている人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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