
げんきな日本論 (講談社現代新書)
橋爪大三郎 and 大澤真幸
講談社 / 2016-10-19
この本について
最近、社会の空気に振り回されている感覚が抜けない、という話をよく聞きます。自信があるように見える言葉ほど、どこか不安の裏返しなんじゃないか、と感じることも多いですよね。自分の感覚がおかしいのか、そもそもこの国の成り立ち自体にそういう揺れが組み込まれているのか。そんなモヤモヤに向き合いたいときに、この本がけっこう効きました。 読んでいて驚くのは、日本の「当たり前」だと思っていたものが、実は世界的にはかなり特異だと丁寧にほどかれていくところです。たとえば、定住と農業のズレが大きいとか、テキストに依存する文化が早い段階でできあがったとか、身分制なのに社会移動がそれなりにあったとか…。歴史の雑学ではなく、「なぜ日本人はこう考えがちなのか」が、意外な経路から説明されていく感じがあります。 個人的には、自信の揺れや空気への過敏さも、よくわからないまま「そういうもの」として抱えてきたのですが、背景を知るだけで少し距離が取れました。自己啓発みたいな処方箋は出てこないけれど、世界の中に日本を置き直すことで、自分の感じている違和感も配置し直せる。そういう地味だけど効く変化がありました。 歴史に詳しくなくても大丈夫で、「日本のこの感じ、どこから来てるんだろう?」と一度でも思ったことがある人には刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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