
おっぱいの進化史
浦島匡、並木美砂子、福田健二
技術評論社 / 2017-02-25
この本について
子育てや身体の話って、身近なはずなのに「当たり前」とされていて、なぜそうなっているのか考え始めるといきなり霧の中に入る感じがあります。私も、哺乳類がなぜおっぱいで子どもを育てるのか、そもそもおっぱいとは何なのかを深く考えたことがなくて、ずっとモヤモヤを放置していました。 この本を読んで印象的だったのは、おっぱいを“特別な機能”として見るのではなく、進化の流れの中で少しずつ形づくられてきた仕組みとして説明してくれるところです。例えば、アポクリン腺とのつながりの話を知ると、完全な一つの起源ではなく、いろんな要素が混ざり合って今の形に落ち着いたという視点に変わります。また、授乳行動も種によってまったく違っていて、オットセイのように数週間お母さんがいなくても成立する仕組みなど、「おっぱい=人間の常識」で考えていた自分の視野が広がりました。さらに、乳糖やミルクオリゴ糖の役割を知ると、赤ちゃんの発達や腸内環境との関係までつながって、身体って本当に偶然の積み重ねでできているのだと実感します。 自分の体のしくみを“正解”で理解しようとするより、進化の過程を見ることで納得したい人に刺さる一冊だと思います。私と同じように、長年ふわっと抱えてきた「なぜ?」を、無理なくほどきたい人にはちょうどいい本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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