
なぜ人工知能は人と会話ができるのか (マイナビ新書)
三宅 陽一郎
マイナビ出版 / 2017-08-30
この本について
仕事でAIの話題に触れるたび、「結局この仕組みってどう理解したらいいんだろう…」とモヤモヤすることがあります。モデルの機能は説明できても、人間の言葉とどう接続されているのかを考えると、一気に霧が濃くなるあの感じです。自分もそこにずっと引っかかっていて、この本はその輪郭をゆっくり整えてくれました。 面白いのは、抜粋にもあるように、人間が自然にやっている「世界をどう切り分け、どう言葉と結びつけているか」を、AIは別のルートで試行錯誤しているという視点です。イスを“座れるもの”として覚える人間と、行為の経験がないAI。シンボルを世界に結びつけようとして苦戦する姿は、どこか自分たちの思考のクセを反射しているようにも感じます。また、ニューラルネットが「言語になる前の世界」を扱おうとするくだりも、AIの限界ではなく可能性として読めて、見方が少し柔らかくなる瞬間でした。 技術書というより、人間の認知とAIの距離を丁寧に比べてくれる本なので、「AIを使う側としてもう少し地に足のついた理解を持ちたい人」に刺さりやすいと思います。専門知識がなくても読めますが、読み終えたあとに、自分が普段どんな“分節化”で世界を見ているのかが静かに気になり始める一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの64%が集中しています。
読書の順序
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