
世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」
木村 泰司
ダイヤモンド社 / 2017-10-04
この本について
仕事でも日常でも、「なんでこの人はこういう価値観なんだろう」とか、「自分の感じ方ってズレてる?」みたいな戸惑いがたまに出てきます。相手の背景を知れば少し楽になるのに、その“背景”がどこから来ているのか分からないままモヤモヤが積もっていく。僕自身、そこを放置したまま大人になったタイプです。 この本は、美術史といっても鑑賞マナーの話ではなく、「人が何を美しいと思ってきたか=どんな価値観で生きていたか」を教えてくれます。たとえば、古代ギリシャで「美=善」とされ、美しいことが人格の証と考えられていたこと。あるいは、中世からルネサンスにかけて、キリストを“神として”描くのか“人として”描くのかが揺れ動き、人間という存在の捉え方が変わっていったこと。こういう価値観の変化を追うと、今の自分たちの美意識や判断基準がどこにつながっているのかが急に見えやすくなります。 さらに、イギリスで肖像画文化が発達した背景や、オランダが身近な静物や家庭を描き続けた理由を知ると、「その国らしさ」や「その人らしさ」を理解する手がかりが増えます。相手の価値観を“今ここ”だけで判断しなくてよくなるのが、この本の静かな効き目だと思います。 自分や他人の価値観のルーツを知りたい人に刺さる一冊です。
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