カササギ殺人事件 下 〈カササギ殺人事件〉シリーズ (創元推理文庫)

カササギ殺人事件 下 〈カササギ殺人事件〉シリーズ (創元推理文庫)

アンソニー・ホロヴィッツ and 山田 蘭

累計読者数9
平均ハイライト数 4.9件/人
star総合評価 38/100
boltライト読書型

この本について

仕事でも日常でも、物事の“本当のところ”が見えなくて、自分だけ取り逃しているような気がすることってありませんか。あとになって「あ、あれが答えだったのか…」と気づいて、ちょっと悔しくなるあの感じです。『カササギ殺人事件 下』を読んだ方が何度も保存している抜粋を見ていると、その“見えていたのに気づけなかったもの”へのざらついた感覚に強く反応しているように思います。 この本の面白さは、単なるミステリの仕掛け以上に、物語の中で語られる“真実とは何か”“どこまで人は他人を理解できるのか”という問いに、読者自身が巻き込まれていくところにあります。登場人物の言葉や行動があとから別の意味を帯びてくる瞬間が多くて、読んでいるあいだずっと、自分の読み方そのものが試されているような感覚があるんですよね。しかも、何か大げさな教訓を突きつけるのではなく、もっと静かで現実的な重みで迫ってきます。愛情が暴走するときの怖さや、田舎の閉塞感、芸術と現実のずれ。そのどれもが“わかるけど言語化しづらい”領域にちゃんと触れてくる。 だからこそ、物語の外側にいるはずの自分まで、いつのまにか「真実をめぐる物語」に参加しているような感覚になるんだと思います。うまく説明できないけれど、読み終えたあとに“自分の見方も少し書き換わっている”感じが残るんです。 こんな人に刺さると思います。物事の裏側にある動機や感情に興味があるのに、普段はそこまで立ち止まれない人。そういう人ほど、この本が静かに効いてくるはずです。

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