
護国記 (幻想迷宮ゲームブック)
波刀風 賢治
この本について
仕事でも人間関係でも、ふと「自分はいま何と戦ってるんだっけ」と分からなくなる瞬間ってありますよね。前に進んでいるつもりでも、気づけば気持ちだけが込みすぎて、目的も言葉もうまくつかめない。そんなときに、ちょっとだけ視点を戻してくれる物語があります。 『護国記』を読んでいて面白いのは、読者が拾い集めていく「言ノ葉」が、そのまま自分の内側の言語化の練習みたいになっているところです。「毒原を」「俺たちは」「戦友と」…こういう断片を手に入れるたびに、自分が何を大事にして、何に背中を押されて動いているのかが、少しだけ輪郭を持ちます。物語のためのギミックではあるのに、読み手の感情にも自然と作用してくるのが不思議でした。 もうひとつ、この本は“込みすぎた気持ちをいったん分解して整理する”という体験をさせてくれます。言葉が増えるごとに視界が広がる感じがあって、現実の迷いにもそのまま持ち帰れるところが大きい。ゲームブック形式なので、自分の選択が物語を動かす感覚も残りやすく、受け身になりがちな気分をそっと手前に引き戻してくれます。 自分の気持ちが言葉になる前のもやもやを抱えがちな人に刺さる一冊だと思います。日常からほんの少し距離を置きたいときに、ちょうどいい読み方ができます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
読書の順序
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