
説教したがる男たち
レベッカ・ソルニット and ハーン小路恭子
この本について
人と話していて、「なんでこの状況をいちいち説明しないといけないんだろう」とか、「話したことをそのまま信じてもらえない感じ」に疲れる日があります。大げさな話じゃなくて、日常の何でもない会話のなかで起きてしまうやつです。私もよく引っかかっていて、言葉にしづらいモヤモヤのまま放置してきました。 『説教したがる男たち』は、その沈黙や違和感の背景にある“構造そのもの”を静かに可視化してくれます。たとえば、女性が語ることそのものを疑う視線がどこから生まれるのか。暴力や支配が「コントロールの欲望」という一本の線でつながっていること。何でもない会話の向こう側に、声を奪われてきた歴史が折り重なっていること。この本は煽らず派手でもないのに、読んでいると自分の中でいくつも点がつながっていく感覚があります。 私自身、この本をきっかけに、誰かの語りを聞く時の姿勢が変わりました。何が起きたのかを判断する前に、その人が「語れる状態にあるか」をまず考えるようになったし、日常で起きる小さな違和感を無視しにくくなりました。すぐに行動が劇的に変わる種類の本ではないけれど、じわっと視界が広がるタイプです。 自分の感じていることに名前がつかなかった人、あるいは「なんでこんなに話すことに力がいるんだろう」と思ったことのある人には、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
読書の順序
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