
現代に生きるファシズム(小学館新書)
佐藤優 and 片山杜秀
小学館 / 2019-04-08
この本について
仕事って、成果を出そうと頑張るほど「なんでこんなにしんどいんだろう」と感じる瞬間がありますよね。続けたい気持ちはあるのに、気づけば不快のほうが勝っている。自分の努力が正しく扱われているのか分からない。最近はそんな声をよく聞きますし、正直ぼく自身もずっと揺れています。 この本が面白いのは、いきなり大きな政治の話をするようでいて、実は「人が集まって働く場の快・不快」をかなり丁寧に扱っているところです。中間組織が機能するには、そこに属する人がある程度“快”でいられないと続かないという話は、働き方の違和感にすごくつながってきます。成果主義の下で零れ落ちる人の不快と、『釣りバカ』のハマちゃん的な圧倒的な快。その対比が、仕事と幸福の関係を改めて考えさせてくれます。そして、戦前日本の「未完のファシズム」の話は、単なる歴史ではなく、「中途半端な組織は人をどう巻き込むのか」という視点をくれるので、今の社会がどこかギスギスしている理由を理解するヒントにもなります。 仕事に押しつぶされそうだけど、じゃあどう距離を取ればいいのか分からない、という人には刺さると思います。読んで救われるというより、「ああ、この感じって歴史的にも構造的にも起きるんだな」と肩の力が抜ける本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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