
合本俳句歳時記 第五版 (角川学芸出版単行本)
角川書店
KADOKAWA / 2019-03-28
この本について
仕事や日常が慌ただしくなると、気持ちを落ち着かせたいのに、うまく切り替えられない時があります。何をしても思考がざわついたままというか、自分のペースを見失ったまま一日が終わってしまうような感覚です。そんな時に、季節の言葉や短い句に触れるだけで、頭の中のスイッチが静かに切り替わることがあるんだと、この歳時記を読んで気づきました。 抜粋を見ていると、「父死して厠の寒さ残しけり」や「長き夜や目覚むるたびに我老いぬ」のように、人の暮らしの揺れがそのまま息づいています。季語の説明も「寒明と立春の違い」のように、単なる知識ではなく、季節がどう人の気分に作用するかまで書いてあって、読むだけで自分の感覚が少し澄んでいく感じがありました。落ち込んでいる時には「海に出て木枯帰るところなし」のような句に、言葉にできなかった気持ちを代わりに言い当てられるような瞬間もあります。 この歳時記は、俳句を作らない人でも、日々の感情に名前をつけられずにいる時にそっと助けてくれる本です。季語の背景を知るだけで、今日の空気に少しだけ意味が宿るというか、自分の立っている場所が「ここでいいのかもしれない」と思える瞬間が増えます。 季節のゆらぎに自分の気持ちも揺れるタイプの人に、静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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