
大学4年間の哲学が10時間でざっと学べる (角川文庫)
貫成人
KADOKAWA / 2019-05-24
この本について
最近、自分がいま立っている場所や、物事をどう判断しているのか、その“前提”がふと分からなくなることがあると思います。仕事でも日常でも、何を信じて考えているのか曖昧なまま動いていると、どこか足元がスカスカしたまま時間だけが過ぎていく感じがしてしまうんですよね。僕もその感覚が抜けず、視点そのものを作り直したくて手に取ったのがこの本でした。 この本が助けてくれたのは、まず「いまの自分の考え方ってどこから来ているのか」をたどれることでした。たとえば、主観と客観の世界観がデカルト以降の社会を形づくっていると知るだけで、自分が普段“当たり前”だと思っている判断の癖が歴史的な流れの中にあったと気づきます。また、ソクラテスの「無知に気づくところから始まる」という発想は、焦って答えを探すより、一度立ち止まる余裕をくれました。さらに、ペストや宗教改革など、社会が激変した時代に哲学がどう役割を果たしてきたのかを知ることで、混沌の中で考えることそのものの価値が実感できます。 理論を覚えるというより、「視点を一段深くするための土台をまとめて受け取る」感覚に近い本です。情報が多すぎて何をよりどころに考えればいいか迷っている人に、特に静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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