
トヨタの未来 生きるか死ぬか (日本経済新聞出版)
日本経済新聞社
日経BP / 2020-02-21
この本について
最近、移動や自動運転のニュースを見ても「結局どこが主導権を握るのか」とか「自分の仕事にどう影響するのか」がぼんやりしたままで、モヤモヤが残ることが多いんですよね。技術が進んでいるのは分かるけど、全体像がつかめずに判断が止まってしまう感じ、僕もよくあります。 この本を読んで少し視界が開けたのは、サプライヤーの動きやデータを巡る競争まで踏み込んで描かれている点でした。たとえば、移動サービスが企業ごとにバラバラだと利用者が自分で最適ルートを考える必要があるけれど、フィンランドで始まっているような一括提案型の仕組みが入ると、移動自体の意味が変わってくる。そんな視点を持つと、日本で起きようとしていることが急に具体的に見えてきます。 さらに、トヨタがガーディアン搭載車を広く提供してデータの“油田”を取りに行く話や、デンソーやアイシンが共同で自動運転制御をつくり込む姿は、単なる技術開発ではなく、産業構造がひっくり返るかもしれない局面のリアルさがある。欧州ではメガサプライヤーがメーカーを逆転しようとしている、という指摘も含めて、「車づくりの頂点」が揺らぐとはこういうことかと腹落ちしました。 未来の移動がどう変わるのかだけでなく、自分の働く業界の「力関係の変わり方」まで考えたい人に刺さる一冊だと思います。
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