
アメリカの制裁外交 (岩波新書)
杉田 弘毅
岩波書店 / 2020-02-20
この本について
外交や安全保障のニュースを見るたびに、「なんでこの国はこう動くんだろう」と腑に落ちないまま流してしまうことが多いですよね。力の論理とか、国際秩序とか言われても、結局のところ各国の思惑がどう絡んでいるのか見えにくいままになる。僕も同じで、そのもやっとした感覚を抱えたまま、表面的な理解で済ませていたところがありました。 この本は、そんな霧が一気に晴れていく感じがある一冊でした。特に読者の方が保存していた部分を見ると、刺さっていたのは「金融制裁って結局どう成立していて、どこまで強いのか」という点や、「米国の例外主義がなぜ国際秩序の扱いに影響するのか」といった背景の部分なんですよね。たとえば、ドルを使わせないという一見シンプルな仕組みの裏に、ニューヨーク連銀や基軸通貨の構造がどう結びついているのかが具体的に描かれるので、ニュースの裏側の“配線図”がやっと見える感覚があります。また、制裁が強力であればあるほどブーメランのように米国自身を蝕むという指摘は、力の行使のリスクを現実的に捉えるうえで大事な視点でした。 国際政治を専門にしていなくても、「世界の動きがどう自分の生活とつながっているのか」を実感したい人には特に刺さると思います。抽象的な善悪ではなく、実際に起きた出来事の積み重ねから、制裁外交という“もうひとつの戦争”がどう動いているかを現実的に理解できる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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