
なぜ銅の剣までしか売らないんですか?
エフ
実業之日本社 / 2021
この本について
仕事でも日常でも、判断に迷う場面ってけっこう多いですよね。相手の出方が読めなかったり、自分の考えが正しいのか不安になったり。とくに複雑な問題ほど、つい急いで結論を出したくなるけれど、後から「あれ、浅かったかも」と気づくこともあります。僕もよくやらかします。 この本は、そういう“迷いの途中にいる時間”にけっこう効きます。たとえば、交渉ごとは話術より、事前に相手の選択肢をどれだけ削れているかで決まる、という視点。これは仕事の場面を思い返すだけで「ああ、あの時は準備不足だったな」と静かに刺さります。また、怒りを売り買いしているような世の中の空気についても、距離を置いて見られるようになるところが個人的には大きかったです。怒りを手放す、みたいな綺麗ごとではなく、怒りを使うには相応の余裕と実力が必要だよね、という現実的な話が続きます。さらに、賢い商人は失敗まで含めて計算する、という話も、自分の行動を少しだけ長い目で見直すきっかけになりました。 全体を通して、教養や知識を飾りではなく「遊ぶ材料」として扱う感じが心地よくて、無理に背伸びしなくてもいいと思わせてくれます。こんな人に刺さると思います──目の前の判断に疲れつつ、それでも現実に向き合う力をゆっくり育てたい人。 派手さはないけれど、読み終わる頃には、少しだけ視界が落ち着く本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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