
れいわ民間防衛
上念司
飛鳥新社 / 2021-01-27
この本について
日々ニュースを追っていると、何が事実で、どこからがプロパガンダなのか分からなくなることがあります。サイバー攻撃の話も、国際政治の話も、専門用語ばかりでつい距離を置きたくなる。でも同時に、「知らないままでいて大丈夫なんだろうか」という不安も残る。僕自身もそのループに何度も落ちてきました。 『れいわ民間防衛』は、その不安に対して妙に現実的な向き合い方をくれました。ひとつは、サイバー攻撃が「遠い世界の事件」ではなく、Cookieの盗難やメール添付の不正ファイルといった、ごく日常的なレベルから始まると教えてくれるところ。攻撃の仕組みを知るだけで、何に気をつければいいのかが急に見えてきます。もうひとつは、中国の「借り船戦略」や香港国家安全維持法のように、表では議論されにくい影響力の仕組みを淡々と説明してくれる点。陰謀論でもなく、脅しでもなく、事例のレベルで「こういう動きが実際にある」と把握できるだけで、ニュースの読み方が変わります。そして、スイスの民間防衛思想を引きつつ、「武器より前に精神を整える」という、あまり派手ではないけれど肝心な部分を思い出させてくれます。 大げさに煽る本ではないし、これを読めば不安が消えるわけでもありません。でも、自分の頭で状況を整理したい人にとっては、足場になる知識が多いと思います。情報の洪水に振り回されやすい人に、特に刺さる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
読書の順序
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