
日本の教育はダメじゃない ――国際比較データで問いなおす (ちくま新書)
小松光、ジェルミー・ラプリー
この本について
教育の話題って、毎回「日本は遅れてる」「子どもがかわいそう」みたいな極端な語りが多くて、何を信じていいのか分からなくなることがあります。自分も、ゆとりだのアクティブラーニングだの、流行りの改革が本当に現場や子どもにとって意味があるのか、ずっとモヤモヤしていました。 この本がよかったのは、そのモヤモヤを「データで一度落ち着いて見直す」という姿勢に引き戻してくれたところです。たとえば、日本の子どもは失敗するとむしろ粘る傾向があるとか、興味と学力が国レベルでは両立しづらいとか、言われてみれば現場感覚ともつながるのに、普段は見過ごされがちなポイントが丁寧に示されます。さらに、90年代の日本の授業がすでに創造性を育てる構造になっていたという指摘は、改革の「見た目」だけを追いかけてしまいがちな空気に、一度立ち止まる視点をくれます。 一言でいえば、教育を語るときの「思い込みフィルター」を静かに外してくれる本です。教師でも親でもなくても、なんとなく日本の教育に不安を抱えてきた人、あるいは改革の議論が空回りしているように見えてしまう人には特に刺さると思います。データを背景に、一度深呼吸しながら考え直したい人にちょうどいい一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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