
もうあかんわ日記 (コルク)
岸田奈美
コルク / 2021-05-31
この本について
人に迷惑をかけるのが苦手で、弱さを出すと負担になる気がして黙りこんでしまうことってありませんか。相手の気持ちを「わかったつもり」になって距離を置いたり、家族との関係がしんどいのに正直に言えなかったり。こういうモヤモヤって、誰かが解決してくれる話でもなくて、結局じぶんで抱えてしまいがちです。 『もうあかんわ日記』は、その行き場のない感情を、ひとつずつ言葉にしてくれる本でした。迷惑や弱さを「引き出す力」として描く視点は、自分のダメさを少しだけ許してみようかな、と思わせてくれますし、「理解できるという高慢さは捨てる」という言葉は、相手との距離をどう置くかを静かに考えさせてくれます。家族を愛しているのに、このままでは愛せなくなりそうな葛藤や、日常が心とズレていくしんどさも、そのまま書かれていて、読んでいる側の気持ちが勝手にほどけていく感じがあります。 奇跡は神様ではなく人が起こすもの、という一節も、前向きな励ましというより「それでも人は支え合える瞬間があるよ」と肩を並べて言ってくれるようで、無理に元気を出させようとしない距離感がちょうどいい。本気で落ちているときほど、こういう温度の言葉に救われます。 自分の弱さや家族との距離感で悩んでいる人に、静かに届くと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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