
新しい世界の資源地図―エネルギー・気候変動・国家の衝突
ダニエル・ヤーギン and 黒輪 篤嗣
東洋経済新報社 / 2022-01-28
この本について
国際ニュースを追っていると、「結局この動きは何につながるのか…」と置き去りにされる感覚がありませんか。エネルギーも地政学もそれぞれ複雑で、同じ線上でつながっているようでいて、どこがポイントなのか自分ではつかみにくい。僕もずっとそのモヤモヤを抱えていました。 この本が効いたのは、各国の判断が“その場の政治”ではなく、“資源と技術の現実”に根っこを持っていることが、具体的なエピソードで分かったところです。バイデンのフラッキングをめぐる発言の揺らぎや、南シナ海の地図がナショナリズムと地質の両方から描かれてきたこと、さらにイラク戦争後の政策判断のズレなど、ニュースで見た断片が「こういう前提があったのか」とつながっていく感覚があります。エネルギー転換や中東の動きにも、表の物語とは別の“物理的な制約”が静かに効いているのが見えてきます。 一気に世界が理解できるというより、複雑さに耐えるための足場がそっと増える本でした。仕事で国際情勢に触れることが多い人、あるいは日々のニュースを「点」で消化してしまいがちな人に刺さると思います。
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