
一軍監督の仕事~育った彼らを勝たせたい~ (光文社新書)
高津 臣吾
光文社 / 2022-04
この本について
仕事でもチームでも、「自分はこのポジションで十分なのかも」と、どこかで天井をつくってしまう瞬間ってありますよね。うまくいかない時ほど、周りがすごく見えて、自分だけ足踏みしているような感覚になるというか。そんなときにどう立て直すか、いつも迷います。 この本に出てくる高津監督の視点は、野球の話なのに、驚くほど日常の働き方に重なりました。たとえば、環境に合わせて強みを作り直すという発想。神宮が狭いならゴロを取れる球種に磨きをかける、というあの割り切り方は、状況を嘆くより“今のフィールドでどう戦うか”を考えるヒントになります。 もうひとつ印象的なのは、「試合に出られないと、自分はこんなものだと思ってしまう」という言葉に対する向き合い方。成長が止まるラインって、自分でも気づかないうちに引いてしまうんですよね。それを避けるために、選手に徹底して自己理解を促し、支える側が「抱え込まなくていい」と言い続ける姿勢が、妙に胸に残りました。 そして、大改革よりも“全エリアで数パーセントの改善”を積むことが結果につながる、という結論。何かを劇的に変えようとして空回りしがちな人ほど、ここが刺さるはずです。 今いる場所で、自分やチームの力をどう引き出すかに悩んでいる人にとっては、静かに効いてくる一冊だと思います。
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