
「強い円」はどこへ行ったのか (日経プレミアシリーズ)
唐鎌大輔
日経BP / 2022-09-12
この本について
円安のニュースを見るたびに、「結局、自分の預金って安全なのか?」みたいな漠然とした不安がうっすら残ることがあります。周りでもNISAが盛り上がったり、外貨や米国株に動く人が増えたりしていて、なんとなく「空気」で判断してしまいそうになる。けれど、自分のお金の置き場って、本当はもっと冷静に考えないといけない話なんですよね。 この本が面白いのは、「日本はもう弱いから円が売られている」という単純化を一度全部剥がして、家計・企業・政府の動きを淡々と積み上げて説明してくれるところです。例えば、かつて危機の当事者だったはずの日本でも円が買われ続けた理由、家計の現預金が“安全”だと思われてきた背景、その前提が少しずつ変わってきている兆しなど、普段ぼんやり感じていた違和感と現実がつながっていく感覚があります。特に、「貯蓄から投資へ」が進むと本当に円安が加速するのかという問いに対して、因果を丁寧に整理してくれるのはありがたいところでした。 読み終えると、為替を“景気の温度計”として雑に眺めるのではなく、自分の生活がどこで世界とつながっているのかを具体的に考えられるようになります。外貨や投資に興味はあるけど、一歩踏み出すのがなんとなく不安な人には特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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