
ちょっと踊ったりすぐにかけだす
古賀及子
この本について
子どもと向き合っていると、「これって本当に自分のやり方なのか」「どこかで見た“母らしさ”をなぞっているだけなんじゃないか」と不意に立ち止まる瞬間があります。うまく言語化できないまま流されてしまう日もあって、その積み重ねがじわっと重くなるんですよね。 『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』を読んでいて刺さったのは、そういうモヤモヤを無理に片づけようとせず、そのままの形で置いておいてもいいんだな、と感じられたところでした。模倣かもしれない言動にふっと気づく場面、子どもの個性の小さな違いに驚く瞬間、家のなかのどうでもよさそうな会話がいつのまにか世界の見え方を変えてしまうこと。どれも大げさじゃなくて、日々の生活の“そのまま”だけでできています。 読んでいると、視点が少しだけもどってくる感覚があります。自意識がはみ出したり、子どもの一言に救われたり、家に帰ってきた家族の人数を数えてほっとしたり。自分の生活にも同じようなひっかかりがあったはずなのに、意外と見落としていたことに気づきます。何かを変えようと頑張るというより、「ああ、こういう細かい瞬間こそ今の自分をつくってるんだな」と思える本でした。 日常の揺れ幅の中で「これでいいのか」とときどき迷う人に静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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