
キッチン常夜灯 (角川文庫)
長月 天音
KADOKAWA / 2023-09-22
この本について
仕事のことを考えすぎて、ふと「このままでいいんだっけ…」と気持ちが沈む日ってありますよね。やりたい気持ちはあるのに、焦りや不安のほうが先に出てしまって、何を信じて進めばいいのか分からなくなる時期。自分も同じように迷うことが多いのですが、『キッチン常夜灯』には、その迷いを無理に振り払うのではなく、いったん受け止めてくれるような温度がありました。 登場人物たちが、自分のペースで仕事や人生に向き合い直していく姿が印象的で、特に「こんな時間まで私は何をやっているんだろう」という心の声を肯定してくれる人との出会いに救われる場面は、読みながら自分の胸にもすっと入ってきました。状況を劇的に変えるわけではなく、ひとつひとつ問題を片付けながら前に進んでいく感じが、現実の自分に近いんです。無理に頑張るのではなく、身の丈に合わせて働き方を調整していく視点も、読んだ後にちょっと肩の力が抜けました。 そして何より、自分の「好き」や「楽しさ」を仕事の中に取り戻していく描写が、じんわり効きます。人と接する楽しさや、美味しいものを食べて気持ちをリセットする小さな工夫など、明日すぐに取り入れられるくらい現実的なのがありがたいところです。 仕事に前向きでいたいのに、心がついてこないとき。この本はそんなタイミングの人に刺さる気がします。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの58%が集中しています。
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