
経済学の道しるべ
岩田規久男
夕日書房 / 2023-09-30
この本について
経済の話って、なんとなく「わかったようで、よくわからない」まま日々のニュースだけ追ってしまうことが多いですよね。物価の話になると体感と数字がズレていたり、政策の議論を聞いても、どれが何に効くのか判断しづらかったり。自分もずっとそのモヤモヤを抱えていました。 『経済学の道しるべ』は、そのあたりを丁寧にほどいてくれる本でした。たとえば、古典派が見ていたのは「物価」ではなく「個別の価格」だったという視点は、経済学の話が抽象化されすぎて見えなくなっていた部分を具体的に戻してくれます。また、金融政策にも得手不得手があるという割当原理の説明は、政策議論を聞くときの“目のつけどころ”が変わります。さらに、フリードマンとケインズの貨幣需要の違いを実物資産や金融資産まで含めて整理してくれるので、インフレ・デフレの議論が急に立体的になる感覚がありました。 読みながら思ったのは、経済ニュースをただ追うのではなく、「なぜその政策が出てきたのか」を自分で考えられるようになると、日々の理解がかなりラクになるということです。官僚制や中央銀行の構造にも触れていて、政策が机上の理論だけで動いていない現実も見せてくれます。経済の議論に振り回されがちな人ほど、足元が固まる一冊だと思います。 特に、経済を“空気感”ではなく“仕組み”で理解したい人に刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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