
部下に「困ったら何でも言ってね」はNGです 若手社員は「肯定」と「言語化」で自ら動き出す
伊藤誠一郎
この本について
若手と関わるとき、「反応が薄い」「何を考えているのかわからない」「わかったと言うのにできていない」みたいな小さな引っかかりが積み重なって、こちらまで構えた態度になってしまうことがありますよね。強く言えばパワハラ扱いされるんじゃないか、と余計に慎重になってしまう。でも放っておくと、今度は「何も聞いてくれなかった」と不満を残してしまう。自分もその間で揺れ続けていました。 この本が面白いのは、若手を「特殊な存在」として扱うんじゃなくて、彼らがつまずきやすいポイントをちゃんと言語化してくれているところです。例えば、若手が言葉を表面的に受け取りがちなことを前提に、「なぜ?」と一緒に理由や目的をほどいていく関わり方が紹介されていたり、リアクションが薄くても声かけを続ける必要性が丁寧に説明されていたりします。さらに、上司側のちょっとした否定的な表現が、若手には人格レベルで刺さってしまう構造も書かれていて、正直ドキッとしました。 読んでいて感じたのは、厳しくするか甘くするかではなく、「どうすれば相手が安心して動けるか」を常にセットで考える姿勢が必要なんだなということです。名前で呼ぶ、丁寧語で話す、前倒しの仕事の仕方を一緒に設計していく。どれも特別なテクニックではないけれど、日々の関わりの解像度が上がる分、職場の空気は確実に変わりそうです。 若手との距離感にモヤモヤしている人、毎日の指導が「これでいいのか」迷い続けている人には、静かに効いてくる一冊だと思います。
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