
化学の授業をはじめます。 (文春e-book)
ボニー・ガルマス and 鈴木 美朋
文藝春秋 / 2024-01-16
この本について
最近、全部やめたくなるほど疲れているのに、本気で終わらせたいわけじゃない…みたいな、あの中途半端な気持ちになることがよくあります。状況を変えたいけど根拠のない自信もなくて、単純な解決策にすがりたくなる自分にも気づいてしまう。そういう揺れが続くと、「自分は何を望んでいるんだろう」とわからなくなるんですよね。 『化学の授業をはじめます。』は、その迷いに真正面から触れてくれる小説でした。登場人物たちは、理不尽な偏見や不公平にさらされながらも、結局のところ「自分をどう扱うか」という問いに戻ってきます。劇的な成功を求めるというより、「終わらせたいんじゃなくて、もう一度始めたいだけなのかもしれない」と気づかせてくれるところが、この本のいちばんの効き目です。それから、複雑な問題ほど単純化せず、自分の感覚を信じて進む姿勢を描いてくれるので、現実の行動に置き換えやすいのもありがたいところです。 日々の小さな不安から抜け出す力を少しでも取り戻したい人、あるいは環境や属性で何かを決めつけられることに違和感を持っている人には特に刺さると思います。読み終わったあと、自分の中のどこを動かすか、ゆっくり考えたくなる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの56%が集中しています。
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