
電通マンぼろぼろ日記
福永 耕太郎
三五館シンシャ / 2024-02-16
この本について
働き方が変わってきているはずなのに、自分の現場だけは昔の慣習がまだ居座っている。そんな違和感を抱えたまま日々をこなしていると、「この業界って本当はどう動いているんだろう」と不意に立ち止まりたくなる瞬間があります。私もそうで、現場で起きていることと、会社が語る建前のギャップにずっとモヤモヤしていました。 『電通マンぼろぼろ日記』は、そのギャップをあまりに生々しい形で描いていて、読みながら「そういう裏側だったのか」と何度も息をのみました。営業の“立ち会い”が半分仕事で半分遊びのようになっていたこと。クリエイティブの善し悪しが競合の勝敗を決めるという、あまりにシンプルで、それゆえに救いのない現実。さらに、華やかな独立の裏側に、がっつり囲い込みのルールがあること。どれも表から見ているだけではわからなかった部分で、仕事の判断基準や距離の取り方が少し変わりました。 特に刺さったのは、「クライアントの好みひとつで物事が動く」という描写です。合理的に動いているように見える組織ほど、最後の決定は人の“好き嫌い”だったりする。これを知っておくと、自分の仕事で起きる不可解な決定に無駄に振り回されずに済むようになります。 華やかに見える業界ほど、内側では地に足のつかない理不尽が転がっているものです。そこに薄々気づいている人にこそ、この本は静かに効いてきます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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