
「悪い私」はいない 内的家族システムモデル(IFS)による全体性の回復
リチャード・C・シュワルツ, 後藤ゆうこ, 佐久間智子, and 後藤剛
日本能率協会マネジメントセンター / 2024-03-20
この本について
最近、相手のちょっとした言動に過剰に反応したり、自分でも理由が分からないまま落ち込んだりして、「なんでこんなふうになってしまうんだろう」と思うことがありました。頭では大人として振る舞えているつもりなのに、内側では説明のつかない緊張や不安が暴れてしまう感じです。こういうとき、努力や根性ではどうにもならないなとよく思います。 この本は、そうした“内側の小さな暴走”を、敵として扱うのではなく、言い分のあるパーツとして見ていく視点をくれました。例えば、恐れや怒りがただの厄介な反応ではなく、昔の自分を守ろうとしている存在だと捉え直すだけで、内側の空気がかなり変わります。また、相手の表面的な防衛しか見えなくなっているとき、自分がセルフでいられると、その奥にある怯えや痛みに少しだけ目が向くようになり、人との距離感も変わっていきます。そして何より、どれだけ混乱していてもセルフは消えない、ただ雲に隠れているだけだという比喩が、妙に腑に落ちました。 自分を責めがちな人、感情にすぐ巻き込まれてしまう人、そして「直したい」というより「もう少し仲良くやりたい」と思っている人に、とても静かに効く本だと思います。自分の内側に、思っていた以上にたくさんの声がいることに気づける一冊でした。
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